ヒールを長く履いていると気が付いたらヒールの革の部分が傷ついていたり、めくれていたりという経験をしたことがある方も多いでしょう。お気に入りのヒールでも皮の部分が汚くなってしまうともう履けないと思って捨ててしまう方も多いようですが、それはもったいないのです。靴修理店に出してヒール巻きをしてもらえば、きれいになり、また履けるようになります。ここではそんなヒール巻きについてご紹介します。

 

ヒール巻き交換とは?

靴まずヒール巻きとは、ヒールに巻かれるシートのことを指しています。このヒール巻きがめくれたり、傷がついたりした場合、新しいものに張り替えて修理することをヒール巻き交換と言います。もともと、ヒール巻きに使われている素材としては、薄い皮革素材や合成素材などが一般的となっています。このような素材を金属製をはじめ、木製やプラスチック製のヒールに巻き付けられてヒールは完成します。足の甲を覆う靴の素材を「アッパー」と呼びますが、このアッパーが革で作られている場合でも、ヒール部分にはアッパーと異なる素材が使われていることが多くあります。アッパーとは異なっているヒールに、アッパーと同じ色の革や合成皮革を使うことでデザインに一体感を持たせるという方法もあります。ヒール巻きが使われいるヒールに関しては、高さや太さがさまざまあります。紳士靴にも婦人靴にも用いられる技法で、ヒール巻きされているヒールを巻きヒールと呼んでいます。ヒール巻きのデザインとしてはあらゆるものがありますが、代表的なものとしては木目調のプリントデザインを挙げることができるでしょう。

これは、革を積み上げることで作られるスタックド・ヒールを模しています。本来のスタックド・ヒールは革を何枚も積み上げて作るので重い履き心地になってしまいます。しかし、ヒールは軽い素材で作り、ヒール巻きのデザインを工夫することで、履き心地は軽いままオシャレなデザインのヒールを履くことが可能になります。このヒール巻きは傷んだり、めくれてしまった場合に巻き替えることで、本来の美しさを取り戻すことができることもメリットとしてあるのです。多くの方はヒール巻きがめくれてしまったり、傷がついたりしたらもう履けないと思ってそのまま捨ててしまう方も多くいるでしょう。しかし、ヒール巻きは靴修理でヒール巻き交換として出すことで、また新品のようなきれいな状態で履くことができます。パンプス自体はきれいでまだ履ける状態ならば、靴修理でヒール巻き交換をするのが良いです。

なお、ヒールの部分の革がめくれてしまった場合、100円ショップなどで売っている靴修理用の接着剤を使って革をくっつけるという方法もありますが、接着が強すぎて、改めて修理に出すときに剥がれないという問題が発生する可能性があります。なお、靴修理のお店に出す場合は、めくれてしまった革が残っていなくても全体の革を張り替えるため、問題ありません。

 

ヒール巻き交換の流れについて

まず、ヒール巻き交換で直すことができるヒールの箇所ですが、主に3か所に分けることができます。1か所目はヒールブロックと呼ばれる、かかと部分についているヒール本体のところです。2か所目は、ヒールの巻き革といって、ヒールブロックを覆っている革を指しています。3か所目はトップリンクと言われる、ヒールブロックの保護のために先端に取り付けられているパーツのことを指します。ヒール巻きでは、これら箇所の修理をおこないます。具体的なヒール巻きの手順の一例としては、まず、トップリフトを外したあと、中敷きの下にあるネジとくぎを外し、ヒールブロックとヒールの巻き革を外していきます。取り外したヒールブロックの汚れをとり、新しい革を巻き付ける準備として革の型取りをおこないます。型取りができたら、接着剤をつけた革をヒールブロックに巻きつけていきます。ヒールブロックを取り付け、トップリフトを装着させたら完了です。こうすることで、たくさん履いたことでつぶれてしまったトップリフトをはじめ、ヒールの巻き革も新品同様によみがえらせることができます。

どんなに痛んでいても修理してきれいにすることができるので、履きやすくてヒールの部分がきれいになればまだ履きたいと思う靴や、デザインが気に入っているけどヒールの傷が目立って履くことができないというような悩みを持っている方はヒール巻き交換をしてもらうことをオススメします。少しめくれているような状態で、なおかつめくれた革が残っているような場合は、接着剤で止めるだけという簡単な修理方法も選べます。

 

やっぱり自分で直すのはやめた方が良いの?

ヒール巻き交換は、ヒール部分に巻き付けてある革をすべて取って新しいものに張り替えているため、自分でおこなうのは困難です。しかし、少し革がめくれた程度なら自分でも貼れるのではないかと思う方もいるでしょう。実際に靴修理用の接着剤を売ってるお店もあります。自分で貼る場合は残っている革を引っ張ってできるだけ伸ばし、つまようじなどを使ってめくれた革の裏側に接着剤をつけヒールに貼り合わせるという方法があります。ただ、貼り合わせるだけでは革の縮みが残ってしまう可能性もあります。そのような場合にはかなづちを使って革の部分をたたいたり、平らな面で伸ばすようにさすったりすることで改善されていきます。また、つなぎ目が気になる場合は黒のマジックペンで輪郭部分を塗ると、遠目に見る分には気にならない程度まで改善できることもあります。

しかし、仕上がりは靴修理店に出す方がはるかにきれいになるでしょう。めくれた革を貼るだけでもプロの技術や専用の道具を使うので仕上がりが変わります。ヒール巻き交換をすれば、近くから見てもとてもきれいな靴になります。このような修理はお店でないとできません。お気に入りの靴を長くきれいに履きたいのであれば、自分で直すよりもお店に修理として出す方が良いでしょう。

 

ヒール巻きは靴修理店に頼もう!

靴修理店にヒール巻き交換を頼むと、新品同様のきれいな仕上がりになって返ってきます。デザインが気に入っているオシャレなヒールや仕事でも履きやすいヒールなど、まだまだ使いたいのにヒールの部分が汚れてしまったからといって捨ててしまうのはもったいないことです。修理に出せばまた履けるようになるので、ヒールの革がめくれて捨てようか迷っている方はぜひ修理に出してみて下さい。